589:剖検にてCaplan結節かPMFか結核結節か鑑別困難な結節性病変を認めた1例 関西労災病院病理科(1)、内科(2)、放射線科(3) 和田 直樹1)、森野 英男1)、中澤 純2)、東原 悳郎3) |
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症例 | 70才代前半、男性 |
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経過 |
【現病歴】 持病にRA(約15年前発症)、CRF、GERD、constipationがある。当院でCRF増悪に対し透析施行し経過観察中であった。透析中約500mlの凝血塊を含む嘔吐を認め、上部消化管出血を疑い内視鏡検査を施行することになった。前処置の胃洗浄の準備中、突然心肺停止となり心肺蘇生を行ったが効果無く、1時間10分後永眠された。 【剖検診断】 (1)全身性アミロイドーシス:RAによる続発性アミロイドーシス(AAアミロイド沈着):心、肺、胃、小腸、大腸、腎、膀胱、肝、胆嚢、膵、脾。 【剖検肺所見】 �肉眼的所見:左右いずれも炭粉沈着が目立つ肺で白色小結節が散在する。両肺上葉胸膜下において径5mm~2cmの比較的境界明瞭な白色結節を散見する。肺門リンパ節腫大を認める。病的な胸水貯留は認めない。 �顕微鏡的所見:左右いずれも細気管支・血管周囲、胸膜下で炭粉沈着が目立つ。また、炭粉をほとんど含まない層板状の硝子化部の周囲で炭粉が目立ち、炭粉が存在する部で線維芽細胞が増殖し慢性炎症細胞を混じてdust-laden macrophageが浸潤・集簇する小結節が散在する。偏光顕微鏡でみると、主として小結節の硝子化部と外側との境界部、周囲結合織で針状のシリカを認める.珪肺結節と考える。両肺上葉胸膜下において散見された径5mm~2cmの比較的境界明瞭な白色結節は、中心が変性・壊死・裂隙形成を示し、周辺で組織球・リンパ球の浸潤・集簇を伴って線維芽細胞が増殖し、中心と周辺の境界部でnuclear debris、好中球が集簇する像および組織球の柵状配列がみられる結節の融合したものである.Ziehl-Nielsen染色で明らかな抗酸菌はみられないが、EVG染色で中心壊死部に肺胞構造の形骸がうかがえる結節がみられる。腫大した肺門リンパ節でも変性・壊死・裂隙形成、石灰化を示す珪肺結節を認める。 【臨床情報追加報告】 職歴は鋳型工場勤務、その他様々な職種に就いており、就業年数は不明。また、両肺上葉胸膜下の結節性病変は、胸部CTにて充実性腫瘤影として認められ、塵肺大陰影あるいはCaplan結節として矛盾しない。結核結節としてはsatellite lesionがはっきりしないが、その可能性も否定はできない。肺門リンパ節の石灰化が著明であり、陳旧性肺結核の可能性も否定はできないが、珪肺結節とみる方が素直な読影と思われる。 |
写真 |
ミクロ画像1、ミクロ画像2、ミクロ画像3、ミクロ画像4、ミクロ画像5、ミクロ画像6、ミクロ画像7、ミクロ画像8、ミクロ画像9、ミクロ画像10、ミクロ画像11 |
590:腹部内臓領域の動脈瘤の1例 大阪府立急性期・総合医療センター 病理科(1) 救急診療科(2)、岡山理科大学理学部臨床生命科学科(3) 中道 伊津子1)、伏見 博彰1)、虎頭 廉1)、池内 尚司2)、由谷 親夫3) |
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症例 | 50代、女性 |
経過 |
【主訴】腹痛 【既往歴】腎盂腎炎(5年前) 【家族歴】特記すべきことなし 【現病歴】2日前から下痢を自覚していた。入院当日、下血・腹痛が出現したため他院へ救急搬送となったが検査中にショック状態となり、当院に搬送された。 【入院時現症】腹部全体に圧痛が認められたが、筋性防御はなく、腸蠕動音は聴取可能であった。腹部CTにて膵頭部・尾部の腫大、後腹膜血腫が認められた。さらに、膵頭部外側背面には high density area が認められ、この部位からの腹腔内出血が疑われた。動脈造影においては背側膵動脈瘤が認められた。開腹術にて右結腸動脈瘤が確認され、同時に診断確定の目的で右胃大網動脈が採取された。 【問題点】病理組織学的診断(採取検体が少量のため、規定枚数の作成は困難でした。デジタル画像および会場における供覧標本をご参照下さい。) |
写真 | HE、エラステイカワンギーソン染色、アザン染色、高倍率HE |
591:前立腺腫瘍の1例 大阪市立総合医療センター 病理部 井上 健、小林庸次 |
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症例 | 60歳台前半、男性 |
経過 |
【臨床経過】 【検査所見】 【画像所見】 【病理所見】 【問題点】病理組織学的診断(配付標本は摘出標本の一部です) |
写真 | マクロ、TUR1、TUR2、摘出1、摘出2、摘出3、摘出4 |
592:TUR-P後同じ部位に再発した前立腺腫瘍の1例 滋賀医科大学附属病院病理部1)、検査部2)、蘇生会総合病院泌尿器科3) 九嶋亮治1)、角谷亜紀2)、石田光明2)、齋藤英生2)、岡部英俊1,2)、九嶋麻優美3) |
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症例 | 60歳代前半、男性。 |
経過 |
【主訴】排尿障害と血尿。 【既往歴、家族歴】特記すべき所見なし。 【現病歴】排尿障害が出現し、近医にて投薬を受けるも症状悪化。2ヶ月後に肉眼的血尿が出現し、腎結石を指摘され双方の治療を目的に受診した。 【現症】残尿270ml、直腸診にて前立腺grade 3、表面平滑、弾性硬、血中PSA3.1ng/ml。 【尿路造影】後部尿道に4x3 cmの陰影欠損。 【尿道鏡】前立腺中葉肥大。 【経過】前立腺肥大症の診断にて蒸散によるTUR-P施行(切除標本11g)。4ヶ月後に尿路造影を施行したところ、後部尿道に1.6x1.3cm陰影欠損があり、MRIのT2強調画像にて前立腺内腺にやや高信号の1cm強の腫瘤を認めた。手術を勧めるも同意が得られず経過観察していたが、やや増大傾向を示したため(UG上2.3x1.3cm)、初回の手術から11ヶ月後に再度TUR-Pを施行した(切除標本3g)。 【問題点】病理診断、良悪性、治療方針 【送付標本】2回目のTUR-P標本 |
写真 | 1、2、3 |
593:第三脳室内腫瘍の1例 天理よろづ相談所病院病理 弓場吉哲、小橋陽一郎、本庄 原、藤田久美 |
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50代、女性 |
経過 | 【現病歴】3ヶ月前から視力低下を自覚、当院を受診された。両側視力低下と中心暗点が見られ、MRIにて、第三脳室内に25mm大の腫瘤を認めたため、腫瘍摘出術が施行された。 【現 症】中心暗点と視力低下以外には神経学的にも異常は認めず。 【検査所見】 血液検査では著明な異常は認めず。負荷試験ではPRL, ACTH, TSH, LHは正常反応、GHは低反応。CEA, AFP, hCGも正常範囲。 |
写真 | x4.jpg、x10-1.jpg、x10-2.jpg、x20.jpg |
594:下垂体腫瘍の1例 大阪大学病理病態1)、脳神経外科2) 飯塚徳重1)、星田義彦1)、斉藤洋一2)、丸野元彦2)、吉峰俊樹2)、冨田裕彦1)、青笹克之1) |
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症例 | 80歳代前半、男性。 |
経過 |
【主訴】視力障害。 【既往歴、家族歴】特記すべきことなし 【臨床経過】3年前から視力低下を自覚し、近医にて白内障として治療・経過観察されていた。視力回復が遅いことより当院紹介受診、精査となる。理学所見として、巨舌を認めた。視野検査にて右眼耳側半盲を認めた。頭部CTにてトルコ鞍部に直径4cm大の腫瘍を認めた。腫瘍は鞍上部、蝶形骨洞におよび、内頸動脈を巻き込んでいた。MRIにてT1ややlow intensity、T2ややhigh intensityを示していた。両手単純X線写真にて手指末節骨にカリフラワー様変形、足軟部X線写真にて足蹠軟部組織の肥厚(23.35mm)を認めた。経蝶形骨下垂体腺腫摘出術(Hardy手術)により腫瘍を摘出し、右眼耳側半盲の改善を認めた。内分泌機能の変化として、術前増加を示した血中成長ホルモン(7ng/ml:基準値6ng/ml)、及びプロラクチン(19.9ng/ml:基準値15ng/ml)がそれぞれ術後に低下(成長ホルモン:2.7ng/ml、プロラクチン:6.9ng/ml)を示した。 【病理組織所見】腫瘍の顕微鏡的組織像は2種類の領域からなり、1つは小型から中型で類円形の核からなる小型細胞が密に充実性増生しており、他は細胞成分に乏しい淡好酸性の基質からなっていた。これら2つの領域が種々の割合で混在していた。いずれの領域にも、明瞭な核小体を有する大型の核、および豊かな胞体の大型細胞を多数散見した。この大型細胞の胞体はやや好塩基性で、辺縁に好塩基性顆粒を有し、2核を伴うものも認めた。 |
写真 | 1、2、3 |
595:腹腔内腫瘤の1例 大阪大学病理病態1)、大阪船員保険病院外科2) 藤田茂樹1)、星田義彦1)、主島洋一郎2)、石田秀之2)、甲 利幸2)、冨田裕彦1)、青笹克之1) |
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症例 | 60歳代前半、男性。 |
経過 |
【主訴】腹部膨満感 【既往歴、家族歴】特記すべき所見なし。 【現病歴】一ヶ月前より腹部膨満感あり、2週間程前に大阪船員保険病院内科を受診した。諸検査より膵癌または原発部位不明の腹腔内腫瘍と診断され、同院外科を紹介され、手術を施行した。 【入院時現症】身長162 cm、体重59 kg、血圧112/62 mmHg、脈拍78/分、体温37.3 ℃.左上腹部に表面は平滑で可動性のない硬い腫瘤を触知した. 【入院時血液検査所見】 WBC:7100/mm3(好中球;75.0%)、Hb:9.5 g/dl、Plt:34.0×104/mm3.CRP:10.2 mg/dl.腫瘍マーカーはCEA:1.7 ng/ml、AFP:1.1 ng/ml、CA 19-9:7 U/mlと正常範囲内であった。 【腹部エコー検査所見】膵体部に接して径6.5 cm大、等エコー性の腫瘤あり。内部に低エコー領域あり。 【腹部CT検査所見】膵体部前方、肝左葉後方に径5 cm大の不整な腫瘤あり。 【腹部MRI検査所見】膵体部より前方に突出するような5 cm大の腫瘤あり.肝左葉への連続性を疑う。 【腹部血管造影検査所見】腫瘤の周辺に軽度の圧排所見あり。腫瘤に濃染像無し。 【問題点】病理診断(配付標本は腹腔内腫瘤部) |
写真 | 1、2 |
596:筋腫として経過観察中に急激に増大した、巨大な子宮腫瘍の1例 京都府立医科大学 計量診断病理学部門 浦崎晃司、安川覚、小西英一、真崎武、浜田新七、柳澤昭夫 |
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症例 | 40歳代前半、女性、無職 |
経過 |
【主訴】腹部膨満感 【既往歴】20歳代 肝炎、十二指腸潰瘍、麻疹 30歳代前半 帝王切開(死産) 【家族歴】 特記すべき事項なし。 【現病歴】30歳代前半(11年前)帝王切開(死産)時に鶏卵大の子宮筋腫を指摘された。 送付標本: 子宮腫瘍 |
写真 | MRI-1.jpg、MRI-2.jpg、macro1.jpg、macro2.jpg、弱拡HE.jpg、強拡HE.jpg |