644:下顎腫瘍の1例

大阪歯科大学口腔病理学(1)、同口腔外科学第1(2)

富永和也1)、和唐雅博1)、西川哲成1)、益野一哉1)、川中彩子1)、

辻 要2)、吉田博昭2)、森田章介2)、田中昭男1)


【症例】 10歳代後半、女子
【主訴】 下顎右側臼歯部腫脹

【現病歴】近歯科医院受診の約1年前から下顎右側臼歯部に腫脹があった。受診時エックス線検査にて下顎右側第二小臼歯から第三大臼歯にかけての歯の埋伏を 指摘され、大阪歯科大学附属病院を紹介来院された。来院時、顔貌に非対称性は認められず、口腔内所見で当該の顎骨にびまん性腫脹が頬舌的にみられた。自発 痛や下唇知覚麻痺は認めなかった。エックス線写真では下顎右側臼歯部に境界明瞭な透亮像内に不規則な不透亮像が認められた。

【処置および経過】生検の後、全身麻酔下にて腫瘍摘出術を施行した。腫瘍と周囲骨との癒着は認められず、一塊として摘出できた。術後経過は良好である。

【問題点】病理組織診断

【写真】摘出部(中拡大)  生検(強拡大)