679:胎盤腫瘍の一例




京都医療センター 研究検査科病理(1)、済生会茨木病院産婦人科(2)、京都大学医学部保健学科(3)
南口早智子(1)、山本鉄郎(1)、曽根春男(2)、天野殖(3)


症例;母 20歳代後半、初産婦、 男児、週数: 40週 
臨床診断:新生児重症貧血、仮死 (体重:2490g、Apgar score 7/7))
現病歴:
36週時にエコー上、週数に比べてやや胎児が小さいと指摘された以外は、特に異常を認 めず、正常妊娠として経過観察されていた。妊娠40週にて陣痛発来し、自然頭位分娩にて男児が出生したが、全身蒼白、臍帯血検査にてHb7.1g/dlと 重症貧血を認め、NICUに救急搬送された。新生児には奇形は認められず、また出産時の羊水混濁などの感染症の所見も認められず、血性羊水、早期剥離の所 見もなかった。新生児の貧血・仮死の原因精査のため、胎盤の病理検査が依頼された。
参考検査値:母体血液:HbF 3.0%(正常値 0.9%), AFP 1420ng/ml
配布標本:胎盤
問題点:病理診断、新生児貧血の原因

写真:マクロ1 マクロ2 HE1 HE2 HE3 hCG