687:ネフローゼ症候群に合併した前額部腫瘤の一例
大阪市立総合医療センター 病理部1) 南大阪病院 病理診断科2)
福島裕子1) 、久保勇記1) 、井上 健1) 、小林庸次1) 2)
【症例】 30代後半、男性
【既往歴】 ネフローゼ症候群(膜性腎症)
【現病歴】 2年前よりネフローゼ症候群にて当院内科で治療を受けていた。ステロイド離脱し、寛解中で経過観察されていたが、半年前より前額部腫瘤が出現し、徐々に増大してきたため、生検および摘出術が施行された。
【血液検査所見(前額部腫瘤生検時)】
WBC 8,070/mm3
(eosinophil 490/mm3; 基準値 20-480/mm3)
【臨床および画像所見】 左前額部に径2.5cmの拍動(-)の皮下硬結を認め、頭部CTでは50x10mm大の軟部濃度の腫瘤であり、深部の筋層との間には脂肪層が保たれており浸潤は認められなかった。またリンパ節腫大は認められなかった。
【組織所見】 採取された組織には線維性間質と多数の血管を伴い、内皮が上皮細胞様に腫大した細血管の増殖が認められた。また著明な好酸球浸潤が認められ、一部でリンパ濾胞の形成も認められた。
【問題点】 病理組織診断
【画像1】 【画像2】 【画像3】 【画像4】