Intravascular large cell lymphoma (IVL)

和歌山県立医科大学 第二病理学

若狭 朋子

 
Intravascular large cell lymphomaは主として血管内に増殖する大型リンパ球の腫瘍をいう。腫瘍浸潤の主座が血管内ないし類洞内であることが必要条件であるが、一部が血管外膜周囲に増生していてもよいとされている。WHOのテキストではBリンパ球の腫瘍であることが要件とされているが、時にTリンパ球の症例もあることが報告されている。

今回は、我々が経験したIntravascular lymphomaの一例を元に、実際の診断の現場で鑑別に上げられる疾患(Subcutaneous panniculitis-like T cell lymphoma, 膠原病に伴う血管炎、血栓症等)と比較し、診断における注意点について解説する。

 
【症例】  70歳代女性

【既往歴】 尿管結石、高脂血症

【現病歴】 半年前から下腿に無痛性紅斑が出現。

三ヶ月前からは皮下結節を認めるようになった。

皮下結節の増大傾向を認めたため皮膚科紹介受診、初診時、腹部および両下腿に紅斑、毛細血管拡張および皮下結節を認め、生検が行われた。

熱発、関節炎はなし。

末梢血塗抹像ではWBC4300とやや減少していたが、異型リンパ球の出現はなし。

血液検査ではLDH, ASTの軽度上昇を認めるのみであった。