692:腎門部腫瘍の一例
 
地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪府立急性期・総合医療センター
病理科(1)、泌尿器科(2)、画像診断科(3)
木村勇人(1)、加藤 大悟(2)、伊藤喜一郎(2)、川本誠一(3)、伏見博彰(1)
 
症例:50歳代前半、男性
 
主訴:左側腹部痛
 
現病歴: 入院の約2ヶ月前より左側腹部痛が出現し、近医受診。CTにて左腎門部に径4㎝のhypovascular tumorが認められ、腎癌の疑いにて当院泌尿器科受診。根治的左腎摘除術施行目的にて入院となった。
 
手術標本:腎門部に最大径53㎜の分葉状腫瘍が認められた。割面は灰白色調充実性であり、境界は明瞭であった。壊死や出血は目立たなかった。
組織学的には紡錘形腫瘍細胞が束を形成して錯綜配列を示していた。細胞密度は高く、一部においてbizarreな腫瘍細胞が散見された。核分裂像は 11~13/ 10HPF、Ki-67 の labeling index は約 10% であった。
 
問題点:病理組織診断および腫瘍の発生母地

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